「安全・確実」の裏側にある技術
の働いている会社は、半導体製造装置や医療機器みたいな、非常にデリケートな「精密機器」を専門に運んでいます。「お客様の大切な精密機器を安全・確実にお届けします」というのが私たちの合言葉なんですけど、最近、この「安全・確実」という言葉の裏側には、想像以上に深いプロの技術と知識が詰まっているのだなあって、改めて感じることが多いのです。
色々なノウハウがある中でも、特に「これはすごい!」と感動したのが、輸送中の『防振対策』です。ただ荷物が揺れありませんうにするってだけじゃなくて、そこには物理学と長年の経験が融合した、まさに職人技の世界が広がっていたのです。
なぜ「振動」がそんなに問題なのか
そもそも、なんでそんなに「振動」を気にするの?って話です。精密機器って、私たちが思う以上に繊細で、内部にはミクロン単位(1ミクロン=1/1000ミリ!)の部品がぎっしり詰まっているのです。
例えば、半導体を作るための露光装置とか、細胞レベルで検査する分析機器とか。こういう機器がトラックで運ばれる時、道路のつなぎ目やちょっとした凹凸を乗り越えるだけでも、結構な衝撃と振動が発生します。もし、この振動の周波数が、機器内部の基板やレンズみたいな部品がもともと持っている「固有振動数」とピッタリ合ってしまうと、「共振」という現象が起きて、ほんの少しの揺れが増幅されて、部品が壊れちゃう危険があるんだとか。
エアサスペンション搭載車両の威力
そこで登場するのが、私たちの仕事に欠かせない相棒、「エアサスペンション搭載車両」、通称「エアサス車」なんです。当初は、高級車とかについてる乗り心地を良くする装備でしょ?くらいにしか思っていなかったんですけど、精密機器輸送で使われるエアサスは、まったくの別物でした。
普通のトラックのサスペンションって、金属の板バネ(リーフスプリング)が主流なんですけど、エアサスは文字通り「空気のバネ」を使っています。この空気のすごいところは、積んでいる荷物の重さに合わせて、バネの硬さをミリ単位で調整できること。荷物が軽い時は柔らかく、重い時はしっかりと、常に最適なクッション性を保ているのです。
未来を支える誇り高い仕事
輸送という一つの仕事の中にも、物理の法則と向き合いながら、どうすればもっと安全に届けられるかを突き詰めてきた先人たちの知恵と技術が詰まってるのです。私たちの仕事は、ただ荷物をA地点からB地点に運ぶだけじゃない。その先にある、最先端の医療や、みんなの便利な暮らしを支えるという、非常に大切で誇り高い役割を担っているんだなと、改めて背筋が伸びる思いです。